東京工科大生、フリー誌「デジキャン!」創刊-サイト連動で大学と地域結ぶ

出来上がったフリーペーパーを手にする学生たちと渡部健司特任准教授(左奥)

出来上がったフリーペーパーを手にする学生たちと渡部健司特任准教授(左奥)

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 東京工科大学(八王子市片倉町)メディア学部の学生らが手掛けたフリーペーパー「DigiCamp!us(デジキャン!)」の創刊号が12月26日から、八王子市内の飲食店や施設などで配布されている。

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 同大のプロジェクト演習を履修する学生が中心となり立ち上げた同誌。八王子・多摩エリアに点在する大学とその周辺地域の情報を紹介することで、両者を結びつけようと企画した。「フリーペーパー学生と地域を結ぶカルチャーコミュニティーマガジン」をうたう。メーンターゲットは大学生で、季刊で発行する冊子と日々更新するサイトを連動させることで地域のニュースや話題などを伝えていく。

 創刊号では「気になるあのお店」と題して、同大にもほど近い八王子みなみ野駅周辺の飲食店を採り上げるほか、週刊少年マガジンで連載中の作品「リアルアカウント」の原作なども手掛ける大学生作家・オクショウさんへのインタビューなども掲載。「八王子のソウルフード」をうたう「パンカツ」、面白雑貨などの紹介に加え、同大と山野美容芸術短期大学(鑓水)、日本文化大学(片倉町)の3校の周辺地域にある店やスポットを紹介する地図「大学へ行こう!」と「大学エリアマップ」を特別折り込み付録として付ける。

 冊子やサイトは同大メディア学部の渡部健司特任准教授がサポートする中、1年生が中心となって制作。昨年5月ごろから構想を練り始め、大学コンソーシアム八王子の補助金なども活用して半年がかりで発行までこぎ着けた。「大学生に向けた情報発信をしたいと考えていた時に、地域と大学との関係が希薄ということが気になり、大学と地域を結ぶフリーペーパーを作ろうと考えた」と編集に当たった同大メディア学部1年の南慎也さん。「同じ学生目線で地域の情報を出していきたい」とも。

 中でも手が掛かったのが折り込み付録。当初は冊子の一コーナーとしての扱いだったが、制作を進める中でアイデアが膨らみ折り込みの形に。各所に点在する飲食店などのスポットを地図中に表さなければならず「デザインも大変だった」と同1年の藤島久麿さん。「やってみてはリテークの繰り返し。一番初めに手を付けたのに、一番後にでき上がった」と笑う。

 「まだまだ不十分な点はあるが、1年生が公のメディアを作ったということで頑張ったと思う」と渡部准教授。「発行することには当然リスクもある」としたうえで、今回のプロジェクトについて、「単なる実験では終わってほしくない」と期待を込める。今後、学生たちは演習の場から離れて独自に編集部を運営していくこととなっており、他大学の学生とのコラボなども進めていく方針。「一緒にこの新しいメディアに関わっていく人を集めていきたい」と南さんは気合を入れる。

 仕様はA4版で12ページ(折り込み付録8ページ)。同大のほか八王子のイベント交流スペース「マニeカフェ」(中町)など市内の店などでも配布する。無料。

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