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八王子で「GO TO 銭湯」企画 ランナーが「宣伝大使」に、Tシャツを着てPR

「あなたが宣伝大使事業」をアピールする加藤さん

「あなたが宣伝大使事業」をアピールする加藤さん

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 八王子市内の2つの銭湯を知ってもらおうと10月10日、ランナーに銭湯の名が入った宣伝用のTシャツを着て走ってもらう「あなたが宣伝大使」事業が始まった。

八王子駅南口近くの「稲荷湯」

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 稲荷湯(八王子市子安町1)と松の湯(小門町)の2店の経営者による八王子市浴場組合が行う今回の事業。各銭湯で「宣伝大使」となる人を募り、参加者には明星大学デザイン学部の学生がデザインした、それぞれの店のオリジナルTシャツを1,000円で販売する。

 Tシャツには店名と共に「GO TO 銭湯」の文言が記されている。参加者はTシャツを着用の上、Tシャツがよく見える時間帯である14時~18時の間に30分以上、ランニングやウオーキングをすることで店をPRする。参加者にはTシャツと合わせて無料入浴券を5枚提供するほか、銭湯をランニングステーションとして利用できる。

 同大デザイン学部3年生の必修となっている地域連携授業「企画表現演習5」で、2019年に八王子の銭湯振興に取り組んだ学生が提案したものを今回、実際に事業化した。稲荷湯の加藤泰造さんは「当時、オリンピックも控えていた。そこでスポーツで何かできないかというところからTシャツを作り、着て走ってもらおうということになった」と話す。東京オリンピック・パラリンピックの開催が1年延期されたことを受け、今年、事業を行うことにしたという。

 開始3日目の今月12日時点で稲荷湯には25人を超える参加者が集まったという。「八王子は広いので幅広い方に知ってもらえれば。評判が良ければ続けていきたいし事業も大きくしていきたい」と加藤さん。

 仕事終わりの30~50代の客が多いという稲荷湯。「若い人だとスーパー銭湯に入ったことはあっても銭湯に入ったことがない人が結構多い。若い人にまず知ってもらいたい。三多摩は銭湯が減ってしまっていて、地域格差も出てきてしまっているので、どんどんアピールしていかないといけない」と加藤さん。「家庭風呂では味わえない良さがある。核家族化もあり、コミュニティーがつくれる場は銭湯くらいしかないと思う。お年寄りの1人での風呂も危険だし、外に出てもらうことも大事。銭湯にはセーフティーネットの側面もあるので、そのようなところもPRしたい」と意気込む。

 「宣伝大使」の応募は12月31日まで受け付ける。

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