八王子の宝樹寺（八王子市大横町）で8月29日、「えんま大祭」が行われる。

　同寺は鎌倉時代の終わりにあたる1304年に開山。八王子を襲った空襲から逃れる事ができたため、戦前の面影を残す市内でも数少ない場所としても知られている。本尊に阿弥陀如来像を、境内のお堂にえんま大王をそれぞれ祭り、毎年大祭に合わせてそれぞれご開帳が行われる。

　祭りは寺や大横町商工振興会などが協力。生花や雑貨などを販売する「よこちょうマーケット」や子ども向けの縁日、模擬店などさまざまな催しを行い盛り上げる。

　15時からはコンニャクの無料配布も実施。コンニャクとえんま大王の間には、目に病を患った老婆がえんま像に祈とうを続けたところ、えんま大王が身代わりとなって老婆の目を治し、それを受けた老婆が大好きだったコンニャクを断って、えんま像に供えるようになったというエピソードが常光山源覚寺（文京区）をはじめ、各地の寺に伝わっている。コンニャクの配布も、それを受けたもの。配布は先着100人までで、1人1個限り。

　そのほか、大分の麦焼酎「えんま」の無料試飲会や子どもを対象にした「えんま様似顔絵会」など、えんま大王にまつわる数多くの企画を用意する。

　開催は12時から。