政府が新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の広がりを受けて4月7日、東京都などを対象に緊急事態宣言を発令したことを受け、広域八王子圏での対応をまとめた。

ローランドさんのタピオカ専門店も営業自粛

　八王子市は同日、今月13日までとしていた小中学校の臨時休校の期間を5月6日まで延長すると発表。教科書や課題などは今月8日～10日の間で配布する日を設けるという。期間中、中学校などでの部活動については実施しないほか、小学3年生までを対象に学校で行ってきた「子どもの居場所づくり」と昼食の提供も行わないという。

　多摩市や日野市も臨時休校の期間を5月6日まで延長。日野市は保護者に仕事や疾病などがあって自宅で過ごすことに不安や困難がある児童・生徒を対象に、学校の始業時刻から原則13時までの間の居場所を確保し、有料で昼食を提供する方針を明らかにしている。

　大型商業施設の中には臨時休業を決めた施設もあり、セレオ八王子北館（八王子市旭町）は今月8日から当面の間、地下1階の食品フロアなど一部店舗を除いて休業する。

　広域八王子圏ではこのほかにも、八王子東急スクエアや八王子オーパ（それぞれ旭町）、京王八王子ショッピングセンター（明神町3）、三井アウトレットパーク多摩南大沢（南大沢1）、アクロスモール八王子みなみ野（みなみ野1）、「iias（イーアス）高尾」（東浅川町）、イオンモール多摩平の森（日野市多摩平2）、ココリア多摩センター（多摩市落合1）などが期間中、一部の店舗を除いて休業する。セレオ八王子南館（八王子市旭町）に出店する「ビックカメラJR八王子駅店」は、今月6日から営業時間を11時～19時に短縮するなどして対応している。

　スーパーマーケット「スーパーアルプス」（滝山町）は、各店で閉店時刻を変更。「安定した商品の供給が困難な状況」として、今月11日から当面の間、チラシ特売を自粛するという。

　カリスマホストのROLAND（ローランド）さんがプロデュースしていることでも知られる黒糖タピオカ専門店「THE PEARL」（中町）は、今月7日から当面の間、営業を自粛。ラーメン店「ラーメン百馬」（南町）は、6日から店内での飲食を取りやめ、テークアウトのみに切り替えるなど飲食店も対応に追われている。「MatchVox（マッチボックス）」「八王子RIPS」「papaBeat（パパビート）」（それぞれ八王子市三崎町2）といった八王子市内のライブハウスも休業を発表している。

　中央大学や多摩美術大学、工学院大学、東京工科大学など八王子市内にキャンパスを持つ大学では、緊急事態宣言発令前から構内への原則立ち入り禁止や授業開始の延期などの対応を行っている。このうち、名称が「首都大学東京」から変更された東京都立大学（南大沢）では、「東京都立大学」としての学生証の交付を5月7日以降に延期するなど、新型コロナウイルス感染症の影響はさまざまなところに及んでいる。